備忘録2

3月23日

地下鉄を乗り継いでススキノ。超巨大繁華街、体感の繁華街ランキングは渋谷→ススキノ→新宿→博多→心斎橋→栄、くらいの感じか。いわゆる色街がドーンとあるのかと思っていたがそうではなかった。狸小路という商店街で、2軒の古着屋に入る、特に無し。飲み放題2時間980円はデフォルト、色とりどりの海鮮、肉、野菜、とにかく安い。四つ角の2角にローソンがある不思議な角のタリーズで弟と待ち合わせ。ライブハウス「スピリチュアルラウンジ(笑)」に入る。狭い割に、大きなスピーカー、小型の黒いコンクリの近代的なライブハウス。スペースを確保するために、PAが櫓であげられて、天井近くにあった。音を想像していたら、想像通りの音が出てきた。キンキン冷えたのスネアに、ナイフみたいな声。弟のサークルのバンドの解散ライブらしい、出番は最後とうことだった。一バンド目は、忘れたガシャガシャしてた。弟とライブハウスに行くのもなんか居心地がわるいようなそうでもないような、音楽を聞いて乗ってる様子をなんとなく眺めていた。2バンド目は、パーカーの帽子を不穏な感じで深くかぶり、アシメの髪型が3人、グラスルーツみたいなギターが2本、おやおや、それにしてもカジュアルだしビジュアルでもなさそう。ジャーン!!「アカツキ・・・1,2,3,4!」。すぐに弟と食事に出かけた。今となっては、もう少し見ておけばよかったと後悔している。両親がお世話になっている整体師さんが懇意にしている焼肉屋さんが、たまたま近所にあったので行くことにした。「七厘」というお店。生ラムが絶品だった。大阪は食い倒れというが、真の食い倒れが北の大地にある。大阪は「美味い!安い!」とでっかい声で叫んでいるだけで、実はたいしたことないのかと少し美味しすぎて悲しくなった。こんなに美味い豚のホルモンは食べたことがない、いつも臭みに邪魔されて消化不良だったが、ついに豚のホルモンの旨さを掴みとることができてよかった。両親→整体師さん→店長に連絡が行って、ありえない学食並みの値段でご馳走していただいた、感謝。

もどったら、男女のユニットが演奏してた。記憶うすい。次に「地球の危機」というバンドがいて、サイモンさんと知り合いだった。住所不定ミュージシャンのサイモンさんはいつの間にか札幌に定住していた。前出のバンドに対して辛辣な言葉を並べたら、北海道の人はやはり優しく、若干引いていた。iPodを見せ合う自己紹介は手っ取りばやい。なんというか、どのバンドも素直というかピュアな感じがした。

23時。弟はどこかへ飲みに行くらしい。別れて、ホテルに帰った。どうやって帰ったか覚えていないが、時間的にも距離的にも地下鉄だったかな。寒さで足が凄く痛くなっている。静かなホテルの部屋で何故かどっと疲れが出てきた。サイモンさんと連絡が取れて、明日飲みに行く約束をする。寝る前に風呂に入ってヒゲを丁寧に剃った。テレビを付けたら銀シャリが千日前でロケをやっていた。

3月24日

卒業式は10時からだというのに、起きたら10時だった。オーマイゴッド、脇から汗がたらたら出てきた。こういう時に限って落ち着いた行動がとれるのが売り、すでにアウトなのだが。卒業式のために来たのに、わしは何をやっとるんだ。大急ぎで支度をして、ホテルからタクシーに乗る。つり銭がなかったので、タクシーの運ちゃんがおごってくれた、感謝。間違えて、修士の卒業式に入ってしまう。慌てて隣の体育館へ移動する、その時10時20分。3分の1くらい終わっていた。会場が広すぎて、弟がどこにいるかは解らなかった。吹奏楽、応援団の演目をなんとなく眺めて、写真に収めた。終わった後、弟とお決まりの写真を撮影し、サークルの仲間が集まっている食堂の二階へ。着飾った女子男子が賑やかに談笑している。「兄です」と挨拶をしたら微妙な笑いが起こった、弟は僕より背が15センチくらい高いし顔がぜんぜん似ていない。集合写真を取りたいということで、10台分くらいのシャッターを押した。こっちまで華やいだ気分になった。弟が楽しそうでなによりだった。両親に無事?役目を終えた旨を連絡した。

12時くらいに弟と別れて、「苺館」で昼食。今日のBGMは、少し大きめにロックンロールがかかっていた。チキンカレーとラッシーを頼んで、食後にコーヒーを飲んだ。当分来ることのない喫茶店に、随分愛着が湧いてしまって閉口した。今日明日の計画をたてようとノートを出したら、筆記具を忘れていて、30分くらいぼんやりした後、店を出た。とりあえず、市場に行きたかった。「中央卸売場外市場」というのがあるらしく、そこは比較的観光化されていないとう話だったので、地下鉄に乗って行ってみた。全然人が降りないので間違えたかなと思ったが、合っていた。震災の影響で観光客がぜんぜんいないようだ。場外市場も30ー40軒ほど店があるらしいのだが、7割くらい店を占めていた。店の人はみんな暇そうだった。一軒目のおっさんのアタックがインド人並みで、観光化されていないはデマだった。こうなったら、徹底的にねぎったろとなって、テッテテキに良心が許すぎりぎりまで値切って、20分くらいでホタテとイクラを安価で手に入れ長野に送った、グロイくらいデカイホタテだった。
店をぐるっと回ったが、活気のない市場は寂しい。地震後、社会が揺れている今でも活きの良い魚介の旨さは変わらず、そのコントラストで気分がおかしくなった。

なんだか消化不良で、市場を後にして、美術館でも行こうかなーと思ったが、時間が微妙で、ある意味美術館であるデパ地下へ行くことにした。物価調査が趣味なのでこれはこれは楽しい。一人なので、あまり買い食いに心が進まないのが残念、四五人でわいわいやりたい。「大丸」と「東急」の地下に行った。札幌駅に隣接する「大丸」はとても賑やかだった。というかデパ地下安い。市場で値切るより、ここで買ったほうが早い。気分の問題やなほんま、買いものはリアルにするべき。発色のええ毛蟹が1050円とかないわ。思い出しただけで気が狂いそうになる魚介の山、カレイが甘エビが蟹がメバルがキンメが。土産はここで買うしか無いわというわけで、百均でクーラーバックを買って明日に備えた。