霊的なもの

前回の日記で霊的なものにふれましたが。
その物理的アクシデントを恐れ喜ぶ心に霊的なものが住んでいると僕は思っています。僕は昔、寺に住んでいました。広いお寺でしたが、子供の頃に隅々まで遊び歩いたので境内のレイアウトをいまでも覚えています。火の玉やマックロクロスケは見えなかったですが、色々な物音が聞こえました。特にトイレに行くときはその物音が怖かった。

当時、二つのトイレがあり、くり(寺の住居部分)に近い方のトイレを「トウトウ」、遠い方を「イナ」と僕は呼んでいました。
寺のトイレというと随分強面なトイレを想像する人もいるかも知れませんが、どっちも綺麗なタイル貼りの近代的な水洗トイレでした。
今あらためて思い出してみると、トイレ細部はかなり朧気で、写真などをみても、ああそうそう、なんて思わないレベルのあやふやさで残念。
その「イナ」のトイレは、くり〜廊下〜本堂を経由しないと辿り着けない檀家用のトイレで、一つの冒険として僕は時折「イナ」を目指した。
もちろん怖いので走って移動する、恐る恐る和式の個室に入り「INAX」の文字を「イナ」と解読し、早々に用を足し、走って帰る。
こうやって恐怖心を補充して暮らしていた。


恐怖心の補充がテーマだったが、ここまで書いて結局何が言いのかわからなくなってしまった。

日中は暑いが、こちらはすっかり秋です。