18年前

今日は18年前のことを思いだそうとしていた。大きな地震があった後、僕は13歳になった。食料や使い捨てカイロを持って、まだピンピンしていた祖父に連れられ、電車に乗って兵庫県の何処かの町にいった。それらを祖父の知人に届けるために、どこかの公民館を訪れた。町は廃墟とは言わないまでも、ほとんどの家がひしゃげていたし、銭湯の煙突がボッキリと折れていた。川沿いの高級住宅街の家々も、立派な土台を残しひしゃげていた。たぶんそこは芦屋の近くだったに違いない。天気は曇りでとても寒かった。公民館の薄暗い館内に沢山の人が避難していた。知人は僕の知らない人だった、その人は僕のことを知っているようだった。もうあまりよく覚えていないが、帰りがけに駅の近くで祖父と食べたたこ焼きは美味しかった。