(敬称略)

港千尋
南アメリカへ留学1980年
フォークランド戦争
写真への目覚め
イギリスが南米の島を取りに来るとは。
戦争で留学できず放浪
モノクロ200本 一年間一度も現像せず
日本に帰る人に託した。とったきりで見ていない。
1981までブラジルは軍政下にあった
サンパウロ滞在中
ルーラ大統領演説
『群集論』執筆

自分のテーマモノクロの表現の肝になること「スペクトル」 周波数の違い
広いレンジにおける差異
クローマ=色
モノクロと白黒は違う
シアノタイプ・マゼンタ・単一の色の色階で表されるもの

クロマチックスケール=半音階

ジャンジャックルソー
「クロマ」について。色を意味する。色が白と黒の中間であるように、音楽も他の二つの音の中間にある。「他の二つのものの中間」

レヴィストロース
2008年『レヴィストロースの庭』港千尋
クロマは南米の神話に見出せる。ギアナ高地。戦争と病気の帰結は色で終わる。色とりどりの鳥の羽、虹色の蛇。色は戦争や病気や毒が出るときに神話に現れる。「病気は健康状態が悪化する、戦争は日常の何かが変化すして起こる。生と死の中間にある細かい段階(スペクトル)が色に結びつくのではないか」

ルソー「半音階は苦痛と苦悩を見事に表す」

単一の色の細かい間隔(スペクトル)での表現、人の営みに迫れるのではないか。何かから何かに移行する状態が撮れるかもしれない。

キャラバンサライ
隊商宿営地

差異と差異の間にある関係。人間の関係において重要なことは中間の関係(細かいスペクトル)で、絶対的な軸ではない。

金井
18cフランシスコ・ミリツィア版画家
白と黒があれば全ての色が生み出せる


他の芸術祭を見て回る。イスタンブールビエンナーレ2015。場所が面白かった。島を会場とした。それぞれの島は離れていない、それぞれ住んでいる人種が違う。建築・庭が違う。なぜ島を使えたか。パブク(芸術祭監督)が使えたか。ものがないと立ち入らない場所や、近寄れないところを再発見できる。

金井
長者町に行こうと思ったことはなかった

分同
関係が近い、質問しずらい。タイトルについて。明るいイメージ、旅という言葉引っかかった。呑気、優雅な行為が浮かんだ。考えてみると、難民や震災の避難民、人の移動を明るいこととして捉えることはできない。旅というのは、文化人類学を専攻すものとしては如何なものかとおもう。レヴィストロースの悲しき熱帯の冒頭。「私は旅と冒険が嫌いだ」。旅、さすらう、反対は滞在、住まうこと。港さんにとって住まうこととは?その上でさすらうこととは?


住まう、さすらうはその境界ははっきりしない。それでも都市と家がある。定住は何を意味するのか?グーグルアースで地球をみると、地球によるがないことがわかる。巨大な光の球に見える。細かい光の粒が張り巡らされる、それは道路やパイプライン。人間の移動が地球全体に及んでいる。自分は定住しているが、移動している人と何らかの形でつながっている。今は移動の文明である。移動の中における定住である、定住と移動のスペクトルがあるとおもう。

北村
港さんのファン。イギリスのスキンというプロジェクトで、著作を読んだ『皮膚について』、感銘受けた。写真家と作品を作っている、クメールルージュ時代の写真を隠していたで両親、34歳。もとは観光ガイド。創作のもとになる親の写真。土の下に埋めていた見つかると死刑になる。写真が伝える記憶や歴史、写真を見ることで起こるドラマについてどう考えるか?


クメールルージュのことで、思い出した。映画、ジェノサイドのこと、人形に語らせる手法。どうしても思い出すことの出来ない絵がある。リアリズムではない人形劇で演出する。写真との違いは?もしそこに写真があれば人形を不要、でも写真は使わなかった、悲惨な写真をみてその写真では伝わらないことがあるとおもったのではないか。基本的に守っていること、写真は見る人がいて初めて経験となる。見る人が誰もいなければモノだ。写真を守ったのは、それを見る誰かがいるから、かつて生きただれかへの責任において守る。写真は先回りして人間の死をどう考えるか。通常写真は我々より長く生きる。写真に写る人はある期待をもっている、いつか誰かに見られるだろうという期待。

濱崎
クロマチック。制度的な発想だと思った。音響的というより、楽譜に書かれ視覚的に想起される。トルコ、イスラム世界、オーラルで、西洋と芸術に対する姿勢が根本的に違う。今回、イスラム文化圏のものがおおいがその差異をどう考えているか?


アーティスト、生まれがトルコでも世界各地で活動している。別の場所で作って生活している人がおおい。ガザにいる人もいる。文化の違うところで生活している人が圧倒的に多い。ベルリン拠点アーティストが多い。アートは一番活発のところで栄える、それが繰り返される。イスタンブールベイルートがこれからの中心のなるかも。今でも西欧手動だが、近い将来変わるかもしれない。全く違う美術史が始まっている。今回もその地殻変動をすこし取り入れている。

金井
記憶と記録。旅と住まうこと。定着と運動。美術史は定着作業、それが地殻変動がありモーション、切り替わりが始まっている。


芸術祭には余白の部分がある。通常ない場所にアートがあると何を起こるかわからない、それを期待する。

クラフトとアートは同じ隊商になれるのかな?本郷織物の人


あると思います。松本キャラバンサライやってください見に行きます。愛知は陶芸が盛ん。垣根をどう崩すか。dデザイントラベルが愛知号を作る。