事務所

今、事務所にいるのは3人。1人は俺、もう1人は同世代の女子、もう1人がおっちゃん。このおっちゃんが話し好きでたいへん。大手の建設会社で再開発のために用地買収をやっえいたらしく、グレーもイリーガルもなんのそのでバリバリ働いて、定年退職。してから、ここで土地の権利関係の調査を頼まれやってきたらしい。建築の法律に詳しいしコネもたくさんもっていらっしゃるから、話しを聞くとすごく勉強になる。ただ話しは発狂するほど長い。ある日は始業時間から一時間半、とつとつと講釈がはじまってひどい目にあった。そこで、点火してしまったら、携帯のアラームを10分くらいでセットし、あたかも電話が入ったかの様に装い逃げ出す作戦をとっている。

一週間くらい立ってだいぶん慣れてきた。というのもやっぱり、僕らみたいな若輩者に自分の思いを伝えてくれることがまず嬉しいし、長い月日をかたるにはそれなりの時間がひつようだということ。あまりに長い時は、僕がオチを言うと、「そういうこと!」って納得して仕事に帰っていく。僕は此の人たちを「ワーカホリック喜び組」と読んでいる、悪意はない、そのままの意味で。