羽仁五郎

うちの職場に来ている指導員の先生に勧められた羽仁五郎の『都市の理論』(1968)を読み始めた。なるほど先生は70歳を少し超えたくらいだったはず、おそらく学生の頃ベストセラーになった一冊と想像できる。まだ50/700頁しかよんでいないが。たしか部長もこの本を薦めていた気がする。羽仁五郎唯物論者であり、マルクス経済学を学び、生涯を歴史学に捧げた人物。扇情的な文章で、妄想じゃないかと思う部分もあるが、今なお私たちの社会で解決できずに残る問題についての指摘が見られる。それは大雑把鰄にいうと差別の問題だろう。日本の差別は静かで冷たく表面化しにくいからたちが悪い。